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指定数量は、危険物の規制の対象を決める基準となる数量です。貯蔵・取り扱う量が指定数量の何倍に当たるかによって、必要な手続きや施設の基準が変わります。

指定数量とは

危険物の危険性を勘案して、類・品名・性質ごとに政令で定められた数量です。危険性が高い品名ほど少ない量で規制の対象になるよう、指定数量は小さく定められています。

貯蔵・取り扱う量規制
指定数量以上消防法、危険物の規制に関する政令・規則で規制する。製造所・貯蔵所・取扱所(製造所等)以外の場所では、貯蔵・取り扱いができない
指定数量未満市町村条例で規制する
運搬数量にかかわらず、消防法、危険物の規制に関する政令・規則の基準に従う

所轄消防長または消防署長の承認を受ければ、10日以内に限り、製造所等以外の場所で指定数量以上の危険物を仮に貯蔵・取り扱うことができます(仮貯蔵・仮取扱い)。

第4類の指定数量

第4類の品名は、主に引火点で分けられています。引火点が低く引火しやすい品名ほど、指定数量が小さくなっています。

品名水溶性引火点など(1気圧)主な物質指定数量
特殊引火物区分なし発火点100 ℃以下、または引火点−20 ℃以下かつ沸点40 ℃以下ジエチルエーテル、二硫化炭素、アセトアルデヒド50 L
第1石油類非水溶性液体引火点21 ℃未満ガソリン、ベンゼン、トルエン200 L
水溶性液体アセトン、ピリジン400 L
アルコール類区分なし炭素数1〜3の飽和1価アルコールメチルアルコール、エチルアルコール400 L
第2石油類非水溶性液体引火点21 ℃以上70 ℃未満灯油、軽油、キシレン1,000 L
水溶性液体酢酸2,000 L
第3石油類非水溶性液体引火点70 ℃以上200 ℃未満重油、クレオソート油2,000 L
水溶性液体グリセリン、エチレングリコール4,000 L
第4石油類区分なし引火点200 ℃以上250 ℃未満ギヤー油、シリンダー油6,000 L
動植物油類区分なし引火点250 ℃未満アマニ油、ナタネ油10,000 L

法令上の水溶性液体・非水溶性液体の区分は、第1石油類から第3石油類にだけ設けられています。水溶性液体の指定数量は、非水溶性液体の2倍です。品名ごとの物質は第4類危険物一覧で確認できます。

指定数量の倍数とは

貯蔵・取り扱う危険物の量が、指定数量の何倍に当たるかを表す数値です。「貯蔵量 ÷ 指定数量」で求めます。

品名や指定数量が異なる危険物を同じ場所で貯蔵・取り扱うときは、品目ごとの倍数を足し合わせます。合計が1以上になると、指定数量以上の危険物を貯蔵・取り扱っているとみなされます。

計算例

ガソリン1,000 L(指定数量200 L)と灯油2,000 L(指定数量1,000 L)を同じ場所に貯蔵する場合は、1,000 ÷ 200 = 5、2,000 ÷ 1,000 = 2で、合計7倍です。

ガソリン100 Lと灯油400 Lなら、100 ÷ 200 = 0.5、400 ÷ 1,000 = 0.4で、合計0.9倍です。1未満なので指定数量未満となり、市町村条例で規制されます。

倍数で決まる主な基準

基準倍数との関係
製造所等の許可倍数が1以上なら、製造所等として市町村長等の許可を受けた場所で貯蔵・取り扱う
保有空地の幅屋内貯蔵所では、倍数が5以下なら0.5 m以上、200を超えると10 m以上(壁・柱・床が耐火構造の場合)のように、倍数が大きいほど広くする
定期点検製造所・一般取扱所は10以上、屋内貯蔵所は150以上、屋外タンク貯蔵所は200以上、屋外貯蔵所は100以上で必要になる
予防規程定期点検と同じく、製造所・一般取扱所は10以上、屋内貯蔵所は150以上などで定める。移送取扱所と給油取扱所(屋外にある自家用のものを除く)は、倍数にかかわらず定める
危険物保安監督者施設の種類と倍数などによって、選任が必要かどうかが決まる

消防法第9条の4、第10条、第11条、第14条の2、第14条の3の2。危険物の規制に関する政令第1条の11、第7条の3、第8条の5、第10条、第37条、別表第三。